お待たせしました~💦
「社会契約論①」が9月15日だったので
約1週間ぶりですか(;^_^A
前回は「何を使って人々をまとめるとうまくいくのか?」という問いに、
「『一般意志』に従うという約束を守ることだ」とルソーが解答を出したところで終わりましたが、
さて、そのすばらしい『一般意志』とやらはいったいなんなんでしょうか??
今回は『一般意志』について見てみましょう!!😆
※マンガの後に補足・解説を載せています♪
〇『一般意志』とは何か…ルソーはかく語りき
ルソーは『社会契約論』の第二編第2章で、『一般意志』についてこう言っています。
「意志は一般的であるか、そうでないか、すなわち、人民全体の意志であるか、一部分の意志にすぎないか、どちらかである」と。
ちなみにまちがえやすいですが(自分も間違えていましたが(;^_^A)、
「意思」ではなく「意志」です。
何が違うねん?というと、
「意思」は考えていること、気持ちです。
「意志」は〇〇したいと考える気持ち、つまり意欲です。
「意思」の中に「意志」がある感じですね。
英語では「意思」は「mind」、「意志」は「will」になるそうです。
では「一般」とは?
「一般」の対義語は「特殊」ですねー😋
「一般」とは「広く共通している」ことで、
「特殊」とは「一部にしか当てはまらない」ことです。
つまり「一般意志」とは「みんながやりたいと思っていること」です。
逆(特殊意志)は「一部の人しかやりたくないこと」です。
なら「一般意志」は全員が一致する意見?と思うのですが、
ルソーは「全員一致であることは必ずしも必要としない」(同第2章)というのです!😱
そして同第4章では「意志を一般的なものにするために必要なのは
投票数ではない」と言っているのです!つまり多数決でもない💦
では何が必要なのかというと、
「利害の一致」であるとルソーは言う。
「利害の一致」とは?さらにルソーは同第3章で言います。
「対立した二人に対立する意見が現れた時、2人の意見は一致する」と。
日中戦争前の中国は蒋介石の国民党と毛沢東の共産党に分かれて対立していたけれど、
日本が現れると2人は一致して抗日民族統一戦線を作っています。
例えばクラス会議で①「宿題は無くす」案と②「宿題をたくさん出す」案という対立する案が出れば、
①には反対意見は少なく、②には反対意見が多く集まるでしょう。
ならば、反対意見が少ない①が『一般意志』と言えるのか?
ルソーは同第3章で言います。
「人々が決定したことは常に正しいわけではなく、何が幸福かを理解しているわけではない。人々はだまされて悪いことを望むようになることもある。『一般意志』は『全体意志』とは違う。『一般意志』はみんなの利益を考えたものだが、『全体意志』は自分の利益を考えたものである」と。
「宿題を無くす」は一見心地よい案なのですが、
自分で復習する習慣のない生徒にとっては成績を落とすことにしかつながりません。
自分で復習する習慣のない生徒たちが成績を落とすと、クラスの質が落ち、授業(班活動なども)がうまく進みづらくなります。
つまり①は「全体意志」であって「一般意志」ではないのです。
ならば『一般意志』とは?
ルソーは言います。「否定しあって、最も否定の多いものと最も否定の少ないものを除いたものが『一般意志』である」と。
残った案は「宿題を10%減らす」かもしれませんし、
「宿題を2%増やす」かもしれません。
この場合共通しているのは「宿題はやる」ということでしょう。
その方針が決まれば、次はどれくらいやるかをまた話し合えばいいでしょう。
このやり方は不満が出る人が少なくなる、非常にいい決め方であると思います😆
次回では「決まった『一般意志』の使い方」についてやろうと思います!😋
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