社会って面白い!!~マンガでわかる地理・歴史・政治・経済~: 9月 2022

2022年9月29日木曜日

1973年10月11日-15日~各国の考えた石油節約法

 たいへんお待たせしました!💦

前回の「ドキュメント石油危機6」の投稿が7月19日だったので、

2か月ぶりということになりますね(;^_^A アセアセ・・・

時がたつのは早い…😓

8月の消費者物価指数が9月20日に発表されました。

前年同月比で2.8%増とのこと。

9月30日からはマクドナルドも6割の商品を10~30円値上げすることを表明しています。

ハンバーガーは130円から150円に💦

しかし、1985~1995年までは210円(!)だった過去もあるそうなので、

それと比べたらまだ安いです😅

インフレが続いていますが、50年前はこんなもんじゃなかったそうです!

※マンガの後に新聞記事の補足を載せました💦


〇”石油を武器に”(10月11日 福井新聞)

「クウェート政府は9日『石油をいかに中東戦争の武器として利用するか』について話し合うため、アラブ石油産出国会議を招集したいと発表した。

発表によると、同会議はサウジアラビア、イラク、リビア、アルジェリア、カタール、アブダビの石油担当相によるもので、クウェート政府はこれを主催する用意があるという。…

7日にはイラク政府が石油の国有化を発表しているが、戦争再発以来アラブ諸国の中には、米国への石油出荷を停止すべきだとの声も強まってきている。」

9日、知り合からの石油積み出しが完全に止まっていることを明らかにした。しかし、レバノンからの角出しは続いていると言う。シリアの2つの石油積み出し港には開くとサウジアラビアの原油が運ばれてきている。シリアは船舶に対して、戦闘期間は用心のため沿岸水駅から離れるよう警告した。

〇石油ストップの懸念高まる 欧州の業界(10月11日 福井新聞)

ロンドンの石油業界筋は、中東戦争にからみ、アラブ諸国が数日中にも米、英など大消費国への石油輸送を停止する強行措置をとるのではないかとの懸念を深めている。

英国、フランス、西ドイツなど経済協力開発機構(OECD)加盟国は緊急事態に備え、石油を最低60日備蓄、今のところ西欧諸国は品不足をきたしていないが、フランスでは中東戦争が長期化した場合、深刻な影響が出ると見ている。

すでに地中海沿岸のパニヤス(シリア)トリポリ(リビア)などからフランス向けの石油積み出しは停止されたといわれる。

〇イスラエル支援すれば石油供給を断つ(10月13日 福井新聞)

アラブ諸国の西ドイツ駐在大使は11日、中東戦争でイスラエルを支援する国には石油供給を断つと言う脅しを言外に含ませた共同声明を発表した。レバノンのラバキ大使が読み上げた共同声明の内容次の通り。

1、われわれは中東戦争に関連して、世界中で言(?)われ、決定され、起きている全てのことを注意深く見守っている。我々の第3国に対する態度は、そのことによって決まる。1、西ドイツでも他の国でも石油供給の問題があるため、誰でもが非常に心配していることを知っている。石油は我々にとっても他の国にとっても貴重なものであることは疑いない。しかし石油よりもっと貴いものがある。正義、土地、血、イスラエルのくびきに屈する事を欲しない中東のアラブの子供たちの将来だ。

〇石油消費 最悪時には切符制 (10月14日 福井新聞)

今の中東戦争の長期化予想により、国際的な石油供給逼迫の見通しが強まっている。英国、西ドイツ、スウェーデンなど西欧諸国が石油の割当制、配給制などの準備を始め、米国でも民間航空機の運航調整、テレビ放映の削減、大型ネオンサインの禁止などを検討していると伝えられる。

この中で、わが国でも通産省が13日、最悪の事態を想定して、最終的には石油製品の切符配給制を含む段階的な石油消費規制案をまとめた。近く総合エネルギー調査会石油部会に諮ったうえ、年内にも立法化する方針である。

〇暖房下げ 車は相乗り 米財務省が8項目の燃料節約法(10月17日 福井新聞)

米財務省が15日、エネルギー節約運動の一環として、市民産業が協力し得る項目の具体的な節約方法を発表した。

サイモン財務省長官はこの発表にあたり「これらの方法を完全に実行すれば、一日あたり300万バレルの石油(中東、北アフリカからの一日あたり輸入量は110万バレル)を節約することになろう。これによって米国は、エネルギー危機を避けることができる」と強調した。

これは、中東戦争のため、中東からの石油供給が中断されることがあっても、米国の経済活動や市民生活に大きな問題は生じないと言う米政府の立場を内外に示したものである。

このエネルギー節約法は①暖房を1.6℃下げる ②各産業のエネルギー使用効率を改善する ③民間ビルのエネルギー使用効率を改善する ④自動車の点検を6か月ごとに行うことを義務づける ⑤洗濯に湯を使わない ⑥乗用車の最高速度を80キロに制限する ⑦民間航空機の積載率を50%から70%に引き上げる ⑧車に相乗りするーの8項目。

米国の石油消費量は現在1日当たり約1700万バレルで、このうち輸入は同約600万バレル。同日発表した方法のうち、各産業のエネルギー節約は2%の削減(1日当たり28万バレル)という計算であり、これは2か月以内にも達成が可能としている。また、6か月以内にはさらに3%の削減が、1年半の間には全体で10%の削減が出来るとしている。

2022年9月26日月曜日

マンガでわかる!社会契約論③~一般意志(法律)の対象は?

 前回社会契約論②では、

「一般意志」とは「みんながやりたいこと」のことであり、

「みんながやりたいこと(一般意志)」は「全員一致」でもなく、「多数決」でもない決め方、

「否定が一番多い案」と「否定が一番少ない案」を除いた残りの案の共通部分

「みんながやりたいこと(一般意志)」にするという決め方だということをやりました。

今回は、「みんながやりたいこと(一般意志)の対象」についての話をしようと思います!(『社会契約論』では第二編第二章・四章部分にあたります)

※マンガの後に補足・解説を載せています♪


〇「一般意志(法律)」は何を対象とすべきか?…ルソーはかく語りき

ルソーは『社会契約論』第二編第二章でこう言っています。

「意志は一般意志であるか、そうでないかのどちらかである。

すなわち人民全体の意志であるか、

人民の一部の意志にすぎないかどちらかである。

人民全体の意志である場合には、それは法律となる」と。

法律とは憲法と違い、人々を拘束する(行動を制限する)ものです。

守らなければ罰が与えられます。

なぜ法律は人を拘束できるのか?

それは、法律は「みんながやりたいこと」を形にしたものだからです。

ルソーは同第四章で言っています。

「一般意志[みんながやりたいこと]に従うこと、という社会契約[約束]は、

相互的であるが故に拘束力を持つのである」と。

例えば「橋を作ってほしい」という一般意志[みんながやりたいこと]があれば、

人々はその分負担をしなければならないでしょう。

政府が損をするだけ、もしくは人民が損をするだけでは国は立ち行きません。

ルソーは第一編第8章でもこう言っています。

「多くの利益を失うけれど、その代わりに極めて大きな利益を受け取る」のだと。

例えばAさんは橋を作るためのお金を負担する。

するとお金が集まり政府は橋を作る。

橋ができれば生活はより豊かになるでしょう。

利益を失うけれど、多くの利益を得るのです。

しかし、法律が一部の人を対象にしたものだと、

利益を得られないのに負担だけすることになってしまいます(相互的ではない)。

ですから、ルソーは

「一般意志(みんながやりたいこと)は全部の人から生まれ、

全部の人に適用されなければならない」(第二編第四章)と言っているのです。

一部の人(地域)だけが利益を受ける橋を作るのであれば、

それは一部の声だけを聞いて一部の人にしか利益をもたらさないものになってしまいます。

(※でも、日本に生活していれば、自分に関係のない橋とかいっぱい作られていそうです。

ですから、ルソーも同第九章で、

「社会のきずなは大きくなるほどたるんでいく。

小さい国のほうがきずなは強くなる。

行政は距離が遠くなるほど困難になり、経費も高くつく。

異なった習慣や風俗を持ち、

気候や環境が異なる地方に一つの法律を合わせるのは不可能だ。

だからといって地方ごとに違う法律を作っては地方間のいざこざを生むだけである」と言っており、

国(政治体)はなるべく小さいほうがいい、と言っているのです。)

また、ルソーは、同第四章で、

「一般意志(みんながやりたいこと)は、すべての人に平等に義務を課し、

全ての人に平等に恩恵を与えるものでなければならず、

一部の人だけに多くの負担を求めてはならない」とも言っています。

続けて、

「すべての人に共通(公正)で、一般(みんな)の幸福を対象としているので、

人々は一般意志に従うのである」としていますが、

どうでしょうねぇ、今の世の中は…。

法律は、本当に「みんがやりたいこと(望むこと)」で、

「みんなの幸せを考えて」作られているんでしょうかね…(;^_^A アセアセ・・・

政治家は『社会契約論』を読んでいるんでしょうか。

読んでいないでしょうねぇ…😓

次回は「法律を作る目的」についてやろうと思います!😆

2022年9月25日日曜日

「ホクロの大きな男」 北条時政

 今日の「鎌倉殿の13人」も面白かったですね💦

北条時政の退場の時が近づいてきています…。

今回は北条時政に関するエピソードを書いてみました。

※マンガの後に補足を載せています。


北条時政(1138~1215年)牧の方

北条時政はホクロ(ではないが)が気になると思うんですけど、

ネットで検索しても北条時政とホクロについての記事は全くと言っていいほど出てきません(ナゼだ😓)。

Twitterで「北条時政 ほくろ」と検索しても全然出てきません💦

気にならないのかなぁ??

さて、北条時政と牧の方(「鎌倉殿の13人」では「りく」)との関係について今回は触れてみる。

北条時政は牧の方と結婚しているが、

これにはこんなつながりがあったのだという。

すなわち、

牧の方は牧氏の出身であるが、牧氏の根拠地は駿河(静岡)の牧というところで、

牧氏は土地を寄進して荘園としていたが、

その地頭として荘園を管理していたのが北条時政だったのだという。

北条義時や姉の北条政子は前妻の子であるが、

北条政子は1157年生まれなので、北条時政19歳の時の子どもである!

しかもその上にまだ宗時という子どもまでいたのだから、

かなり早くに結婚していたのだろう。

「鎌倉殿の13人」では牧の方は北条政子よりだいぶ年上な感じであったが、

「北条時政の若き妻」と史書に書かれているので、

実際は北条政子と年齢はさほど変わらなかったと思われる。

北条義時は先に述べたように嫡男ではなく、

(そのため北条義時は江間義時と名乗っていた)

牧の方との間に生まれた北条政範を跡継ぎにしようとしたのであるが、

北条政範が若くして亡くなったため、北条氏は義時が跡を継ぐことになったのである。

政範を失った北条時政は、その代わりを平賀朝雅に求めていく。

しかし北条時政は息子義時との政争に敗れて平賀朝雅をも失い、

1205年に引退、1215年に亡くなった。

牧の方は1229年に亡くなったという説があるが、

それだと北条義時・北条政子より長く生きたことになる。


2022年9月23日金曜日

マンガでわかる!「社会契約論」②~『一般意志』とは?

 お待たせしました~💦

「社会契約論①」が9月15日だったので

約1週間ぶりですか(;^_^A

前回は「何を使って人々をまとめるとうまくいくのか?」という問いに、

『一般意志』に従うという約束を守ることだ」ルソーが解答を出したところで終わりましたが、

さて、そのすばらしい『一般意志』とやらはいったいなんなんでしょうか??

今回は『一般意志』について見てみましょう!!😆

※マンガの後に補足・解説を載せています♪


〇『一般意志』とは何か…ルソーはかく語りき

ルソーは『社会契約論』の第二編第2章で、『一般意志』についてこう言っています。

「意志は一般的であるか、そうでないか、すなわち、人民全体の意志であるか、一部分の意志にすぎないか、どちらかである」と。

ちなみにまちがえやすいですが(自分も間違えていましたが(;^_^A)、

「意思」ではなく「意志」です。

何が違うねん?というと、

「意思」は考えていること、気持ちです。

「意志」は〇〇したいと考える気持ち、つまり意欲です。

「意思」の中に「意志」がある感じですね。

英語では「意思」は「mind」、「意志」は「will」になるそうです。

では「一般」とは?

「一般」の対義語は「特殊」ですねー😋

「一般」とは「広く共通している」ことで、

「特殊」とは「一部にしか当てはまらない」ことです。

つまり「一般意志」とは「みんながやりたいと思っていること」です。

逆(特殊意志)は「一部の人しかやりたくないこと」です。

なら「一般意志」は全員が一致する意見?と思うのですが、

ルソーは「全員一致であることは必ずしも必要としない」(同第2章)というのです!😱

そして同第4章では「意志を一般的なものにするために必要なのは

投票数ではない」と言っているのです!つまり多数決でもない💦

では何が必要なのかというと、

「利害の一致」であるとルソーは言う。

「利害の一致」とは?さらにルソーは同第3章で言います。

「対立した二人に対立する意見が現れた時、2人の意見は一致する」と。

日中戦争前の中国は蒋介石国民党毛沢東共産党に分かれて対立していたけれど、

日本が現れると2人は一致して抗日民族統一戦線を作っています。

例えばクラス会議で①「宿題は無くす」案と②「宿題をたくさん出す」案という対立する案が出れば、

①には反対意見は少なく、②には反対意見が多く集まるでしょう。

ならば、反対意見が少ない①が『一般意志』と言えるのか?

ルソーは同第3章で言います。

「人々が決定したことは常に正しいわけではなく、何が幸福かを理解しているわけではない。人々はだまされて悪いことを望むようになることもある。『一般意志』は『全体意志』とは違う。『一般意志』はみんなの利益を考えたものだが、『全体意志』は自分の利益を考えたものである」と。

「宿題を無くす」は一見心地よい案なのですが、

自分で復習する習慣のない生徒にとっては成績を落とすことにしかつながりません。

自分で復習する習慣のない生徒たちが成績を落とすと、クラスの質が落ち、授業(班活動なども)がうまく進みづらくなります。

つまり①は「全体意志」であって「一般意志」ではないのです。

ならば『一般意志』とは?

ルソーは言います。「否定しあって、最も否定の多いものと最も否定の少ないものを除いたものが『一般意志』である」と。

残った案は「宿題を10%減らす」かもしれませんし、

「宿題を2%増やす」かもしれません。

この場合共通しているのは「宿題はやる」ということでしょう。

その方針が決まれば、次はどれくらいやるかをまた話し合えばいいでしょう。

このやり方は不満が出る人が少なくなる、非常にいい決め方であると思います😆

次回では「決まった『一般意志』の使い方」についてやろうと思います!😋

2022年9月18日日曜日

「プライドが強すぎる男」 城 長茂

 今日の「鎌倉殿の13人」も面白かったですね💦

でも…「武士の鑑」畠山重忠が排除されるのは納得がいかない😥

派閥を作るタイプでもなく、北条氏と姻戚関係にもあったのに…。

北条時政の暴走としか思えません。豊臣秀吉の晩年みたいな…。

どちらも地位が人を変える、というやつなんでしょうか…。

今回は畠山重忠にも関係する、『吾妻鏡』のエピソードを書いてみました。

※マンガの後に解説を載せています。



城 長茂という男

『吾妻鏡』には、城氏の先祖についてこう書かれています。

「長茂は鎮守府将軍平維茂の息子である出羽城介(平)繁成の7代の子孫である。

平維茂の勇敢さはいにしえの勇者にも恥じないほどであったので、

世の人々は恐れ入って(維茂がまだ将軍になっていない時から)進んで将軍と呼んでいた。

一方で仏教を厚く信仰し、極楽往生のためにしなければならないことについて源信(恵心僧都)と語りあっていた。

息子の繁成は生まれてすぐ行方不明になり、維茂は悲しみに暮れていたが、

4年たって夢のお告げを聞き、その通りに探したところ、狐の住む丘で発見して連れ帰った。

すると狐がおじいさんに化けて刀や櫛を繁成に授けて言った、

『私が育てていれば国の主になることができたのに、惜しいことだ』

城氏は代々その刀を受け継ぎ、城長茂もこれを持っているという。」

平維茂は平将門を討伐した平貞盛の甥(弟の子)です。平貞盛も鎮守府将軍です。

平貞盛は子だくさんなうえに養子を多くとっており、

平維茂も養子になったのですが、子・養子含めて15番目だったので、

余五(10余り5という意味)と呼ばれ、将軍になった後は「余五将軍」と言われました。

維茂は陸奥国(東北地方太平洋側)で藤原諸任という地元の有力者とトラブルになり、

藤原諸任の攻撃を受けて多くの死人を出して敗北しますが、

その後すぐに取って返して夜襲し、

勝ったと思って油断していた藤原諸任を打ち破り、館の男子を皆殺しにし、

その武勇が世に知られるようになりました。

その後は叔父と同じく鎮守府将軍に任命されますが、

下総(千葉県北部)の国府(役所)を襲ったり、

陸奥守(陸奥国の役所のトップ)とトラブルを起こしたりと、

武士の例にもれず不良でヤンキーでヤクザで暴力団でした(-_-;)

そのため朝廷の信頼を得られず、鎮守府将軍を長く続けることはできませんでした。

まぁ、極楽往生はできなかったでしょう…(;^_^A アセアセ・・・

その息子が狐に育てられた平繁成(繁茂)で、

出羽城介(今の秋田・山形県を管理する国司)になりました。

その息子の平貞茂城太郎(出羽城介の息子という意味)と呼ばれ、

そこから城氏を代々名乗るようになったそうです。

その後、城氏は北越後(新潟県)を中心に北信濃(長野県)や岩城(福島県西部)まで勢力を広げたそうですが、

源平合戦が始まると城長茂は平家方として源義仲と戦いますが、

治承5年(1181年)6月、北信濃で行われた横田河原の戦いで大敗し、

負けたところをつけこまれて奥州藤原氏には岩城を奪われ、

大きく勢力を落としてしまいます😥

その後、平氏が滅亡すると捕らえられて、梶原景時が監視役となります。

熊野の僧、定任は城長茂・源頼朝と仏教の交流があったため、

その関係で源頼朝に何度も城長茂のことを取りなしたのです。

それに折れて源頼朝は城長茂と会うことにしますが、

城長茂は源氏より先に鎮守府将軍になった平維茂の子孫であるというプライドが強く、

源頼朝に素直に従おうとしませんでした。

そのため許されないままだったのですが、

1189年、奥州合戦の際に、監視役の梶原景時の仲介で参戦が許されます。

その際多くの家来を連れてきたので、頼朝は驚きつつも、ご機嫌になったそうです😆

そして城長茂は戦いで活躍し、御家人となることが認められ、城氏は(昔の規模ではないとはいえ)復活します。

この関係で城氏と梶原景時は深い結びつきができるのですが、

それが後にある事件が起きる元になるのですが、それは次回で!


2022年9月15日木曜日

マンガでわかる!「社会契約論」①

 フランスではフランス革命に影響を与え、

日本では明治時代の自由民権運動に影響を与えた本があります。

それは『社会契約論』です📗

『社会契約論』を書いたのはジャン=ジャック・ルソー(1712~1778)です。

『社会契約論』はフランスで発売されますが、

出版禁止や逮捕令が出るなどルソーは弾圧を受けました。

これは当時のフランスが国王に権力が集中し、

国王が絶対的な力を持つ絶対王政であったのが理由でした。

国王は『社会契約論』の何を問題視したのか、

なぜフランス革命や自由民権運動に影響を与えたのか。

どんな内容なのか、気になりますよね!😝

しかし『社会契約論』の文章は難しいことで有名です(ルソー本人も「読者にわからせる方法を私は知らない」と言っていた💦)。

そこで、今回からのマンガでは、

難しい『社会契約論』をなるべくわかりやすく、

超要約してお届けしていこうと思います!(;^_^A アセアセ・・・

※マンガの後に補足を載せています♪


〇社会契約論 第一編 各章の要約

なぜ政治について書くのか?いかにわずかな力しか持たないにせよ、投票権を持ち、主権者の一人であるからだ。

第1章

人間は自由なものとして生まれたが、いたるところで鎖につながれている。

第2章

・最初の社会は家族である。

第3章

・支配者はなぜ人を支配できるのか?力が強いから?森の中で力が強い泥棒に出会ったら、財布を差し出す義務がある?ない。つまり、力は支配の正当な理由にはならない。人は、正当な権力にしか従う必要はない。

第4章

正当な権力とは約束によるものである。

・人は自由に生まれる。親の状態(奴隷状態など)を子どもに受け継ぐべきではない。政府が正当であるためには、世代が変わるごとに親の状態を受け継ぐか、拒否するかを認めることが必要だろう。

・自由を放棄するということは、権利だけでなく義務も放棄するということだ。一方だけに無制限の服従を強いるのは矛盾した約束である。代償も与えず交換もしないというのであれば、その約束が無効なのは明らかである。一方的な契約は契約ではない。

第5章

・全員一致でなかった選挙で、少数者はなぜ多数者に従わなければならないのか?多数決の原則は、約束によってつくられたものであるからだ。

第6章

・生きるために人は集まる。これは多人数の協力によってしか生まれない。多人数の協力には拘束が必要となる。拘束するためには、人々の身体と財産を全力で保護することが必要になる[一方的な契約は契約ではないから]。何をもって人々をまとめるのか?「一般意志」である。

第7章

「一般意志」を「特殊意志」より優先すれば、人々の損失は少なくて済む。一般意志に従うという拘束を拒否すれば、政府[社会]は滅亡する。一般意志に従うことを拒否する者は、団体全体によって服従を強制されるという約束が、社会契約にはある。

第8章

・自然状態から社会状態に移ると、理性的な行動が必要になり、無制限の自由である「自然的自由」を失い、一般意志によって制限される「市民的自由」になる代わりに、所有権が得られる。

・暴力によって得られた物の所有は認めてはならない。

第9章

・社会契約により人々の権利は平等になるが、悪い政府だと貧富の差はそのままになる。法律は、常に持てる者に有利である。社会状態が良いのは、すべての人が一定の物を持ち、誰も持ちすぎていない時だ。


2022年9月14日水曜日

外国人のお名前の書き方の不思議

 外国人の名前を見るとある不思議なことに気づきます。

例えば「社会契約論」を書いた「ジャン=ジャック・ルソー」

何か気になりませんか…?😅

※マンガの後に補足を載せています。


〇そうだったんや!教科書に出てくる外国人のお名前!

マンガにも一部載せましたが、

中学校の歴史教科書に出てくる外国人のお名前は以下の通り。

(※[ ]の中にあるのが名字です)

孔子→[孔]丘

始皇帝→[嬴(えい)]政

アレクサンドロス大王→古代ギリシャ人は名前しか名乗らない

シャカ(釈迦)→[ガウタマ(ゴータマ)]・シッダールタ

イエス→名字の習慣がなかった

ムハンマド→ムハンマド・イブン・アブドゥッラーフ・イブン・アブドゥルムッタリブ(アブドゥルムッタリブの息子、アブドゥッラーフの息子のムハンマドという意味。イブンは息子という意味)

鑑真→「鑑真」はお坊さんとしての名前で、本名は名字が[淳于]、名前は不明。

チンギス・ハン→テムジン。名字は無い。

フビライ・ハン→フビライ。名字は無い。

マルコ・ポーロ→マルコ・[ポーロ]

ルター→マルティン・[ルター]

バスコ・ダ・ガマ→バスコ・[ダ・ガマ]

コロンブス→クリストファー・[コロンブス]

マゼラン→フェルディナント・[マゼラン]

フランシスコ・ザビエル→[フランシスコ]・ザビエル

李舜臣→[李]舜臣

ラクスマン→アダム・[ラクスマン]

レザノフ→ニコライ・[レザノフ]

クロムウェル→オリバー・[クロムウェル]

ワシントン→ジョージ・[ワシントン]

ロック→ジョン・[ロック]

モンテスキュー→シャルル=ルイ・[ド・モンテスキュー]

ルソー→ジャン=ジャック・[ルソー]

ナポレオン→ナポレオン・[ボナパルト]

ビスマルク→オットー・[フォン・ビスマルク]

リンカン→エイブラハム・[リンカン]

ペリー→マシュー・カルブレイス・[ペリー]※カルブレイスはミドルネーム

孫文→[孫]文

レーニン→ウラジーミル・イリイチ・[ウリヤノフ]※イリイチはミドルネーム

ウィルソン→トーマス・ウッドロウ・[ウィルソン]※ウッドロウはミドルネーム

ガンディー→モーハンダース・カラムチャンド・[ガンディー]※カラムチャンドはミドルネーム

ルーズベルト→フランクリン・デラノ・[ルーズベルト]※デラノはミドルネーム

ムッソリーニ→ベニート・アミルカレ・アンドレーア・[ムッソリーニ]

ヒトラー→アドルフ・[ヒトラー]

蒋介石→[蒋]中正 ※介石は字(あざな)

毛沢東→[毛]沢東

マッカーサー→ダグラス・[マッカーサー]


2022年9月12日月曜日

中江兆民が子どものころにハマったこと!

 ルソーの「社会契約論」を訳して日本に紹介し、

「東洋(アジア)のルソー」と呼ばれた男・中江兆民(1847~1901)

一方で破天荒なエピソードをたくさん残している人物でもあります💦

今回は子供のころのエピソードを紹介します!😆

※マンガの後に補足をしています。


〇中江兆民の子ども時代

中江兆民は土佐藩(高知県)の足軽の子として生まれます。

幼名は竹馬(ちくま)、その後に篤助(篤介)、

1887年以降は兆民と名乗ります。

子どものころから才能がすごかったようで、

3歳で書道が上手、5歳でだいたいの文字が読めたそうです😲

親戚が集まることがあると、

兆民を読んで難しい文字を読ませ、楽しんでいたそうです。

紙に文字を書いてばかりいたので、

中江家の紙の消費量がハンパなく、

母親は小言を言ったけれども、父親はむしろ応援したそうです。

外に出て、店の看板に読めない漢字があると、

ずーっとそれを眺めながら周辺をうろうろ歩いたので、溝にハマったこともあったとか。

しかしその天才少年も変なクセがあり(;^_^A アセアセ・・・

陶器を投げて破壊し、「音響を発し、四方に飛散するを以て愉快」としていたそうです。

音フェチ…?😓

中江兆民は文学少年で普段はおとなしかったそうですが、

弟や他の子どもがいじめられた時はだまっていられず、

かたき討ちを行って傷つけてしまうことがあり、

心配になった両親は兆民の刀にひもを巻き付け、抜けないようにしたそうです💦

さて、こんな町民がこれからいろいろと活躍し、教科書に乗るまでになるのですね🔥

2022年9月8日木曜日

世界の国々のビックリ!(◎_◎;)な正式名称②~メキシコ

 前回は日本の正式名称についての話をしましたが、

今回はメキシコ

メキシコの正式名称とは!?😝

※マンガの後に補足を載せています♪


〇メキシコ「合衆国」

メキシコにはアステカ帝国がありましたが、

スペインによって1521年に滅ぼされます。

そのあとスペイン人によってつくられた国がヌエバ・エスパーニャ(新スペイン)で、

1821年にスペインから独立する際に、首都の名前をとって国名を「メヒコ(メキシコ)」としました。

例えるなら首都が東京で国名も東京にするようなもんで、

まぎらわしいので首都をわざわざ「メキシコシティ」と言っています。

これはアメリカのカンザス州カンザスシティも一緒で、

ニューヨークもほんとはニューヨークシティなのに、

ニューヨーク州にあるわけじゃないからシティを略して

ニューヨークと言ってるんですが、

カンザスでカンザスだとまぎらわしいのでわざわざ「シティ」を略さずに表記するするわけです。

だからほんとは、福井県は福井市でまぎらわしいので、

地図に「福井」だけではだめなんですね。

宇都宮市は「宇都宮」でいいけれど福井市は「福井市」と地図に書かなければいけないんですねー😓

メキシコは独立した際に「合衆国」を名前に付けましたが、

これは50年近く前に独立していたお隣のアメリカ合衆国にあやかったものです。

しかしその後に行われたアメリカ=メキシコ戦争米墨戦争。1846~1848)で

アメリカと戦争になって敗北した後は、「合衆国」と名乗ることが嫌になり、

(※メキシコの歴史学者であるロレンソ・メイエル氏は「当初は、アメリカへの尊敬を表していた」「しかしメキシコはアメリカとの戦争で領土のほぼ半分を失ったあと、19世紀終わり頃にはその国名には憤りと屈辱を覚えるようになった」と述べている)

外交以外では使われない名前になっていったのですが、

2012年、メキシコのカルデロン元大統領は、

「どこか別の国に似ており、だれも日常で使わない国名を変える必要がある」

「今こそメキシコというシンプルかつ美しい母国の名称を取り戻す時だ」と言って

正式国名を「メキシコ合衆国」から「メキシコ」に変更する案を議会に提出しました。

記事では「十分な支持を集めるとみられている」と書いてあるのですが、

今でも変わっていないので、続報をネットでいろいろ検索したのですがなかったので、

たぶん失敗したのでしょう。

ちなみに2003年にも同様の出来事があり、こちらも失敗しています。

なんでなんでしょうね(゜-゜)アメリカに忖度しているのかしらん??


2022年9月6日火曜日

長野の産業

 何かに特化している町は面白ですね! 😍

今回は「長野の産業」について見ていきます!😋

いつも2つなのに長野単独なのは、何かに特化している町が非常に多いからです💦

長野県は、第一次産業第二次産業

全国平均と比べてさかんですね!。😲

そして2つを比べると第一次産業のほうが全国平均よりかなり高めな感じです。

長野県はでかいから当たり前ですが、それでも

多種多様な特徴を持った町がいっぱいあって調べてて面白かったです!😊

さて、長野県の産業が特化している町を探ってみましょう!!😆

※マンガの後に各市町村をまとめた表を載せています!!















2022年9月4日日曜日

「恐れない男」 由利維平

 今日(9月4日)の「鎌倉殿の13人」も面白かったですね💦

さらに不穏な雰囲気がただよっていますが、

今回は、畠山重忠に関するエピソードを書いてみました。

※マンガの後に補足・解説を載せています。


〇奥州合戦

源頼朝源義経をかくまっていた奥州藤原氏を倒すために

1189年7月19日、鎌倉を出発します。

部隊は3つに分け、頼朝は下野→岩代方面、千葉常胤・八田知家は下総・常陸→磐城方面、比企能員・宇佐美実政は上野・越後→出羽方面を進みます。

藤原泰衡阿津賀志山(厚樫山。標高289m)に防衛ラインを引きますが、

わずか3日で突破され、藤原泰衡は以後9月3日に家来に殺害されるまで

逃避行をつづけることになります。

源頼朝の進軍ルート

さて、今回の話ですが、9月7日、戦後処理で陣岡に滞在していた

源頼朝のもとに、宇佐美実政天野則景が「自分こそが由利維平を捕らえた」と

言い争ってやってくるところから始まります。

宇佐美実政は、伊豆の武士。早くから源頼朝に仕えて信任厚く、

頼朝の寝る場所を守る一人に選ばれます。

そして先ほど述べたように出羽方面の大将を任せられ、出羽を平定しますが、

そこで由利維平を捕らえるわけです。

由利といえば秋田県南部。つまり出羽ですからね。

一方の天野則景は、よくわかりません💦

名前からして天野遠景の一族とは思われます。

マンガに描いたように、正しかったのは宇佐美実政のほうで、

宇佐美はその後津軽奉行に任命されますが、

その後由利維平とともにある事件に遭遇することになりますが、

それについてもまたマンガで描こうと思います😣

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