社会って面白い!!~マンガでわかる地理・歴史・政治・経済~: 旧国名が市町村名!~静岡県編~「伊豆」愛がヤバすぎる

2022年12月23日金曜日

旧国名が市町村名!~静岡県編~「伊豆」愛がヤバすぎる

  市町村合併などを機に、新市町村名に旧国名をつけるパターンが

ほぼ全国的に見られます。

前回は山梨県編をやりましたが、

今回は、第三弾、旧国名が「遠江・駿河・伊豆国」の静岡県編です!

温度差が凄い!!(◎_◎;)

※マンガの後に補足・解説を載せています♪


〇遠江・駿河・伊豆

はじめは遠江・駿河の2国だけでしたが、

680年(天武天皇9年)に、駿河の国から分離して伊豆国が誕生しました。

静岡県に遠江・駿河由来の地名は1つもないのですが、

伊豆由来の市町村名はなんと6つもあります(◎_◎;)

伊豆だけ愛が強すぎるぜ!!!(;'∀')

(※ただし、静岡市は2003年に清水市と合併する際に新市名を全国から公募し、

その際応募件数3位に「駿河市」、5位に「するが市」、6位に「駿府市」があった。

ちなみに応募の3分の1は「静岡市」。

〇伊豆市

・2004年、修善寺町・土肥町・天城湯ケ島町・中伊豆町の4町が合併して成立。

・合併した中伊豆町は上大見村・中大見村・下大見村が合併してできた町。

土肥町は西豆町と合併した過去がある。伊豆好きやねぇ…(;^_^A

・伊豆市を名乗るが、伊豆半島の中心だったことはない。市の大半(67%)は山地である。

・新市名を公募。その中から「伊豆」「いず」「中伊豆」「伊豆中央」の4点に候補を絞り、この候補案から委員により選ばれたのが「伊豆市」。全会一致であった。

「伊豆市」を選んだ理由は、

○知名度が高いものである。

○地域で最初の合併であり将来のさらなる合併による

「伊豆は一つ」を目指すうえでも志が高く、夢のもてる名称である。

○4町の人々が等しく愛着をもてる。

などがあった。

最終的に伊豆半島全部で伊豆市になろうとしていたんでしょうかね??(゜-゜)

それにしても最終候補全てに伊豆が入っているとは…(;^_^A

他の応募作品には、「伊豆天城」「踊り子」「天城修善寺」「わさび」などがありました。

この応募作品からは伊豆市がどういうところかわかりますね!😆

・静岡県はわさびの栽培面積・生産量が日本一なんだそうですが、

その中でも伊豆市は屈指の生産量(市町村別だと、長野県安曇野市に次ぐ2位)を誇り、市内のいたるところにわさび田があるそうです。

「道の駅 天城越」には、わさび専門店「わさびの店」もあります💦

わさびがたっぷりつけられたソフトクリームも販売されているそうな(◎_◎;)

意外と辛くないんだとか😲

・川端康成の「伊豆の踊子」の舞台となった場所です。

・でもやはり、修善寺と天城越えが有名なので、修善寺市か、天城修善寺市がよかったようにも思います💦伊豆の中心地でもないですし…(-_-;)

・あと、「駿河市」という応募もあったが、ここは伊豆なんですが…(-_-;)

(大昔は駿河やったけど)

〇伊豆の国市

2005年、伊豆長岡町・大仁町・韮山町が合併して成立。

・合併が伊豆市より1年遅れ、伊豆半島の中心地であったのに伊豆市を名乗れなかった(人口は伊豆市2.7万人、伊豆の国市4.6万人。伊豆系では伊東市がもっとも多く、6.4万人)。

・新市名を公募。

上位10点は、「伊豆中央市」「伊豆長岡市」「伊豆韮山市」「伊豆北条市」

「狩野川市」「狩野市」「北伊豆市」「源氏市」「田方市」「韮山市」であった。

「北伊豆市」と「伊豆中央市」があるのが矛盾している…(;'∀')

伊豆半島の中央なのか…北部なのか…。どう見ても中部は伊豆市だと思う…( ^ω^)

狩野川は、合併した3町を流れ、鮎釣りのメッカであるそうな。

「田方市」は、3つの町とも「田方郡」に属するからだそうな。

ここから協議会委員の投票により2点にしぼられた。

伊豆北条市がもっとも多い10票。

伊豆の国市・狩野川市が5票で同数となり、再投票となって、

伊豆の国市が狩野川市を6票上回り、決勝戦に進んだ。

そして決勝戦。伊豆北条市は準決勝の10票のまま変わらず、

残りの委員は伊豆の国市に投票(12票)し、わずか2票差で伊豆の国市となった。

「伊豆の国市」の応募理由は、「昔からの歴史ある名称」「伊豆という言葉が入り、響きがいい」「農協と同じ名前で地域に定着している」「3町に共通、公平」というものでした。

伊豆の国市よりは伊豆北条市のほうが良かった感じもします💦

伊豆市と区別しづらいですし…(-_-;)

あと、「韮山」は、江戸時代、代官所が置かれて、伊豆の国の統治の拠点になっていた場所なので、「韮山市」で良かった気もします…。。

ちなみに、他の応募作品には、

「アユ市」「鮎市」「イチゴ市」「苺市」「伊豆いちご市」「苺みるく市」「大いちご市」「伊豆スカイライン市」「IZU SENTRAL CITY」(CENTRALの間違いか。恥ずかしい(〃ノωノ))「伊豆の踊り子市」「伊豆の要市」「伊豆ピカ一市」「なかよ市」「21世紀市」「ニュー伊豆市」「にゅうよーく市」「旗上げ市」「堀越市」「レインボー市」「歴市」などがあり、

鮎・いちごが名産なのだとわかる(いちごは2006年時、全国12位の生産量)。

伊豆の踊子はほぼ伊豆市が舞台である。

「旗上げ市」は源頼朝が挙兵した場所(北条氏館。元韮山町)であることから(源氏市や、みなもと市なども同様。頼朝が流されていた蛭ヶ小島も元韮山町)。

「堀越市」は堀越公方が本拠地としていた堀越が元韮山町にあったことから。

あと、「駿河市」という応募もあったが、ここは伊豆なんですが…(-_-;)

(大昔は駿河やったけど)

〇伊東市

・「伊豆国の東部」の意味。

1947年、伊東町と小室村が合併して伊東市となり、その後1955年に対島村、宇佐美村と合併して現在に至る。伊東村は明治時代から存在しており、歴史が長い。

〇東伊豆町

・伊東市と意味がかぶっている。

1959年、稲取町と城東村が合併して成立。

〇西伊豆町

1956年、仁科村と田子村が合併し、西伊豆町となる。その後、2005年に賀茂村と合併し、新しく西伊豆町となる。

(賀茂村は賀茂郡ではなく、那賀郡にあるのに賀茂村という謎の村であった)

この際、新町名は公募されず、西伊豆町と早々に決定。吸収合併の形となる。

〇南伊豆町

・1955年、南中村・南上村・三坂村・三浜村・竹麻村・南崎村が合併して南伊豆町となる。

・2000年代に、南伊豆町・下田市・松崎町・河津町で合併の話があり、

もし合併していれば、公募により決まった「下田市」になる予定だったが、

新市名公募上位3つは「伊豆下田・下田・南伊豆」であり、

伊豆がついた新市名になる可能性があった(;^_^A

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